2010/10/16 高い稼働率、アクセス集中時にサーバ能力を増強できる新サービス登場

ネットショップにとって、レンタルサーバは特に重要なインフラである。
レンタルサーバに特に要求されることは、(1)止まらないこと、(2)表示が早いこと、の2点である。
このうち「(1)止まらない」点に関して、最近、新しい動向が現れている。
話題の「クラウド」の仕組みによって障害時の復旧を早めたり、アクセス集中時に能力を一時的に増強できるサービスである。
高い安定性と能力増減が可能な、CLOUD9のサービス
NTTPCコミュニケーションズが提供を開始した「CLOUD9」のサービスでは、サーバの安定性向上と能力の自由な増減が可能となった。
ディスクなど機器が故障したとき、あらかじめ準備されていた代替機器に短時間に自動的に切り替え、運用を継続できるようになった。他の収容ユーザの負荷が高くなった場合にも、同様に切り替わる。(フェイルオーバー、マイグレーション機能)
マスコミに取り上げられたときなど、アクセスが急激に増加してサーバの応答が無くなり、場合によっては停止してしまうことがある。このような場合に、サーバのリソース(メモリ、CPU)を一時的に増強することができる。しかも、ユーザがコントロールパネルで設定するだけで、即座に実現する。アクセスが通常のレベルに戻ったときは、元に戻せばよく、費用は日割りで計算される。
来年春には、これらの処理が自動でなされるようになる。(オートスケールアップ、ダウン機能)
また、来年秋には、アクセス集中時にサーバを増設して複数台構成で負荷分散を行う機能も装備される。(オートスケールアウト機能)
現状でも、CLOUD9とほぼ同等と想定される同社のSuitePROの仮想専用サーバ(VPS)では、静的コンテンツであれば月間200万ページビューという大量のアクセスも難なく処理している実績がある。
上記のような機能が装備されれば、基本スペックで月額使用料4,800円というCLOUD9のサービスは、なかなか魅力的である。
Editor's note;
なんでもそうだが、特にレンタルサーバは、使ってみなければ良し悪しがわからない。
最近はディスク容量を無意味に増大させた低価格のサービスが次々と登場しているが、使いもしないディスク容量のスペックなどに惑わされずに、本当に必要な機能に着目して選ばなければならない。